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竹害対策の防根シートとは?
防草シートとの違い、使用方法と施工手順をご紹介

1.防根(ぼうこん)シートって何?
防草(ぼうそう)シートとは違う?

防根ぼうこんシートと防草ぼうそうシート、似た商品にも思えますが、いったい何が違うのか?
本記事では、その違いを解説しながら、防根シートの使用方法、メリットを詳しく紹介します。
当社の防根ぼうこんシートの特徴や使い方を知って、商品を購入する際の参考にしてください。
 
 

2.「防根シート」と「防草シート」の違いは?

2-1.防草シートの目的と用途

 
文字通り、「雑草の生長を防止・抑制するシート」です。
雑草の生長に必要な光合成の要素(空気・水・日光)のうち「日光」を遮ることで、光合成を抑制し、雑草の生長を抑えます。
 
防草シート|生長しようとしている雑草の上を覆うことで、その生長を妨げる

防草シート|生長しようとしている雑草の上を覆うことで、その生長を妨げる

 
施工は、雑草を生やしたくない地面の上に、シートを直接敷設します。 
材質は織物や不織布が一般的で、ピンを打設して施工します。 
自宅のお庭など、施工場所によっては一般の方でも施工が可能です。 
 
商品関連情報
📝防草シートについては下記記事にて詳しい内容をご確認いただけます。
 

2-2.防根シートの目的と用途

植物の根を遮断し、伸長方向をコントロールすることを目的とした商品です。
そのため、防草シートのように地面を覆うように使用するのではなく、地中に埋め込んで物理的に根の侵入を食い止めます。
根に困ることが多い”竹”を防ぐ目的で利用されることも多いため、「防竹(ぼうちく)シート」と呼ばれることもあります。
 
防根シート|地中に埋め込んで物理的に根の侵入を食い止める

防根シート|地中に埋め込んで物理的に根の侵入を食い止める

施工は、根の深さに合わせて地面を掘り起こし、地中にシートを埋め込みます。
防草シートと同じく「シート状」の商品ですが、繊維でできたシートではなく、薄いパネルのような商品で、施工の際にはドリルで穴を開けてボルト固定します。
地面を掘り起こすなどの作業を伴うので、専門業者さまにご依頼ください。
 

3.竹害対策と防根シート

3-1.竹の根の対策、防根シートはなぜ必要なのか

防根ぼうこんシートは防竹ぼうちくシートとも言われ、竹の根対策として使用されることの多い商品です。
土地利用のためにインフラ整備された場所には、放棄された竹林に隣接する土地がいくつも存在します。
造成時にそれらの竹は抜根され取り除かれますが、隣接する土地の竹林が拡大することが起こりえます。
土地改良後の竹や植物根による侵食には大変な労力を要するため、事前の対策が必要となります。 
 

3-2.竹の凄まじい生命力と根の特性

竹は成長力が非常に強く、ピーク時には一日で1メートル以上も成長します。
地表に出ている部分は上へ上へと伸びていき、地面の下の地下茎は横へ横へと伸びていきます。
竹には”床下から畳を突き破るくらいの力がある”とも言われ、地下茎も1年で7~8メートルほど伸びることもあります。
竹は非常にはやいスピードで生長し、拡大していく凄まじい生命力を持つ植物です。
 
竹の根は横方向へ生長し、地上から浅い位置で根を広げます。
さらに、地下茎の生長点は、他の生長点とぶつからないよう、避けあいながら伸びていきます。
一方で、小石や他の樹木の地下茎に到達するとその生長点は腐り、そこで分岐していきます。
竹の根は土中の障害物を回避する特性も持っています。 
 

3-3.防根シートの原理と使用メリット

防根シートを使用することで、物理的に竹の地下茎の生長点にあて、根を特定のエリアから回避させます。 
薬剤を使用しない物理的な対策のため、多様な土地に使用することができます。 
 

4.防根・防竹シート「ROOT BLOCK」の特長

小泉製麻では「ROOT BLOCK」という土中に埋めて根の侵入を防ぐ、防根・防竹を目的としたシートを販売しています。
 
ROOT BLOCk

ROOT BLOCk

 
特長
  1. 強くて柔軟 
    土圧、根圧に負けない丈夫さと施工性の高い柔軟性を兼ね備えています。
    一般樹木だけでなく、竹害対策にも使用でき、あらゆる植物の根をシャットアウトします。
  2. 安心・環境にもやさしい 
    REAChに登録された原材料を使用し、有害な化学物質を含んでいません。
    品質管理されたドイツの工場で加工された製品で、安心してご使用いただけます。
  3. 強力アルミジョイントでしっかり防ぐ   
    広範囲に設置する場合、付属のジョイント金具でシートをつなぎ合わせることが可能です。
    オプションのアルミジョイントを使用することにより、シート同士が強力に接合するため、
    隙間からの根の侵入も防ぎます。
 
※一般的には、防根シートの接続部分は重ねのみ、または、テープによる接着をおこないますが、「ROOT BLOCK」は
 シート同士の繋ぎにアルミジョイントを使用し固定することを推奨しています。
 重ねるだけや、テープでの固定は設置時にずれてしまったり、経年や雨等の水分で設置不良等が起きやすくなりますが、
 アルミジョイントで固定することで、シートのずれを防止でき、より効果の高い設置が可能となります。
 
・NETIS(国土交通省新技術情報提供システム)登録番号: KK-200026-A
 

5.防根シートの使い方

5-1.ROOT BLOCK の施工方法|基本的な手順

注意事項
施工の際、ROOT BLOCKのシート端部で手などを怪我する恐れがありますので、必ず手袋・長袖を着用の上施工して下さい。
また、掘削の際は重機を使用しますので安全に十分に注意して施工をお願いします。
 
事前準備
 製品の特性上、巻き癖がついているため、施工前から製品を広げて伸ばしておくと施工がスムーズです。
 
 
施工方法
  1. 設置場所の掘削
    設置場所を定め、ROOT BLOCKの上部が地表より5cm程度出るように深さを調節し、ユンボで掘削します。
  2. ジョイント箇所にマーキング
    シート同士の重ね部は10㎝程度確保するようにし、ジョイント箇所にマーキングします。
  3. ジョイントのための穴を開ける
    マーキングした箇所に、電動ドリルを使用し穴を開け、ボルトで固定していきます。
  4. ジョイント部分を固定
    別売りパーツのアルミジョイントを付属のボルトで固定します。
  5. ROOT BLOCKを設置
    掘削した穴にROOT BLOCKを設置します。
    土圧にて固定するため、固定ピン等は不要です。
    *埋め戻しまでにシートがぐらつく際には支柱などで仮固定しておくと作業がおこないやすくなります。
  6. 固定し埋め戻し、完成
    土を埋め戻し、整地をして完成です。 
🚩 こちらの動画でも施工手順をご紹介しています。 
 

5-2.防根シートの利用シーンは?施工事例紹介

発電建設予定地での造成工事

現場周辺が竹林になっており、敷地内への竹の根侵入やケーブルへの接触を懸念されていた発電建設予定地。
アルミジョイントで強固に長期間防竹できる点が採用の決め手に。
 

 

雨水貯留浸透施設の天面・側面

施設を埋設後、上部に植栽を行う場合、植栽の根が生長していきます。
ROOT BLOCKを天面に設置することで、施設への根の侵入を防ぐことが可能です。
 

 

6.まとめ

防根シートがどのような商品か、似た名前の防草シートとの違いをご紹介しました。
「せっかく施工したのに思ったような効果が得られなかった…」とならないように、目的に合わせて、防草シートと防根シートを使い分け、シート選びの参考になれば幸いです。
商品は現場に合ったものを選び、正しく設置いただくことで、長期的に効果を実感いただけます。
現場環境に合わせて、施工方法や活用できる資材をご提案させていただきますので是非お気軽にお問合せください。  
 
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