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産業資材・織物基礎知識|
平織・綾織・朱子織の違いって分かりますか?

おはようございます。鉛筆です。
小泉製麻の始まりは黄麻を使った「麻袋」にあります。
創業当時の明治23年から、日本で最初の麻紡績工場として日々麻製品が織られていました。
その「織り」の流れから、現在は化成品の物流・農業・土木資材が当社工場にて織られています。
そんな長年「織り」続けてきた社内では、「この商品は平織で~」「綾織が~」「目付は~」といった声が日常的に聞こえてきます。
しかし、当社の新入社員が「織物のこと」「糸のこと」を知っていて入社するかと言うと……違います。
 
「織物」についてまっさらな新入社員が、織物メーカーの社員の最初の一歩にどのような知識が必要か。
本日は新入社員研修の一幕をご紹介いたします。
 

「織物」とは。

当社の織物の製造拠点・岸和田工場の見学を終えたばかりの新入社員に、「工場見学してみた感想は?」と質問してみると。
「たくさんの機械が大きな音をたてて製造していて圧巻!」
「原料から糸を製造、その糸を使って織物を織るところまで一貫し見ることができました。」
 
続いて「それでは、織物とは何でしょう?」と質問してみると。
「糸を何重にもして作っている物……ですか?」
「糸を組んで作っている布……ですよね?」と、語尾が不安そう。
 
「織物」とは、タテ糸とヨコ糸で作られる布です。
よく混乱される「編物」との違いは『経糸』『緯糸』の存在があるか・ないかです。
カッターシャツやブラウスは経糸・緯糸が見える「織物」ですが、靴下は「編物」です。

タテとヨコを「経」「緯」と書くことも、新入社員にとっては初耳ですが
地球儀の「経線」「緯線」を想像すると分かりやすくなりました。
 

「織りの三原組織」とは。

さらに「織物」入門として必要な「織りの三原組織さんげんそしき」もおさえます。
 
織物の多くはこの3つの織組織で織られています。
平織がもっとも単純で、経・緯の交差の繰り返し。
綾織は出来上がりに斜めの線が出来上がります。
朱子織は親織よりも糸の交差がランダムになっています。
平織→綾織→朱子織と進むにつれ経と緯の交差点が少なくなり、出来上がりが柔らかくなります。

ふむふむ…。しかし、ことばでは理解できるけれど、イメージは…。
 
イメージを作るため、手を動かして体感してみましょう!
織機を使って!
 

織物ワークショップ|織りの特性を学ぶ。

手を動かしながら学ぶために、小さな織機を準備しました。
すでに経糸は張られています。どう緯糸を張れば、「平織」になるのでしょうか。
「平織」は経・緯が交互なので、簡単そうです。
 
ちなみに織りに使っているのは、当社の祖業である「麻紐」です。
「工場の織機では、端をどう処理していたかな?」
「シャトルは工場のあの織機ではこう動いていたよね」と織りながら話がはずみます。
 
次は「綾織」です。
綾織の経糸と緯糸の関係は…、と慎重に数えつつ進みます。
織り進めると「綾織」部分に斜め線が浮き出てきました。
「平織」との違いがはっきりと見て分かります。
 
座学のスライドで出てきた「最低綜絖そうこう枚数」についても、
「経糸の上にあげる緯糸のことですね」と言いつつ自分の目で確認します。
 
目印となる赤糸を挟み、「朱子織」で続けます。
この赤い糸も当社の麻紐「高級玉糸」です。昭和の時代には百貨店での包装に使われていました。
途中、経糸の数えに混乱し糸をほどくこともありましたが、三原組織すべてを完了。
見た目から、平織→綾織→朱子織の順で表面が柔らかいのが分かります。
 
この数センチを織りあげるのにかけた時間と、工場の機械のスピードを考え、
さらに機械はセッティング変更で織り方を変えることができると思うと
「工場の機械を考えた人ってすごいね!」「どこの会社が発明したの?」と実感のこもった声が。
 
織り組織を理解したところで当社の商品を手に取りつつ、
「これは何織りですね。こっちは~」とあらためて商品をまじまじと観察します。
 

「糸」について|「フラットヤーン」とは。

 
当社の岸和田工場は、「フラットヤーン工場」です。
 
 料 → 押出し → 整経 → 製織 
 
整経の過程で経糸を作ります。
ワークショップで織機のすごさに盛り上がったところで、糸についても「基本」をおさえていきます。
 
4種の糸を触りながら、「スプリットヤーンにはどんな効果が?」と疑問が浮かんできます。
それから単子・撚糸・番手についても。
「S撚り、Z撚りってそういうことか~」「ガンニンクロスの2本引き揃えってそういうことね!」と
教えてもらいつつ、目で確認します。
 

お客様と接するうえで大切な単位。

営業の先輩から「お客様とお話するときは、単位を必ず確認すること。PERパーがいくつなのか、忘れずに!」と今後に向けたアドバイスが。
「目付」「打ち込み本数」がどういうものなのかも体験します。
 
「そんなガタガタな場所で測ってどうするの。ちゃんとまっすぐ!」「Nは複数欲しいから、1か所だけ測ってもだめだよ。」と先輩にご指導いただきつつサイズ測定。そして、手と指を使って糸を数えます。
 
糸1本でもいろいろな形状があるなか、その規格の定義には重量を使用します。
糸の重量は「デシテックス」が国際規格ですが、現場では「デニール」でお話いただくことも多いため両方の単位を覚える必要があります。
 

小泉製麻の織機でできること。

小泉製麻で製造できる織物として、スルーザー織機で織られているものや、カワリ織やフィルムを挿入しながら織る商品を一部ピックアップして学びました。
織り方と糸について学んだ後なので、「この商品はここの糸がこうなってますね!」など
目を近づけながら興味津々に商品を手に取っていました。

 

まとめ

今回の研修の目的は「織物」について知ることでした。
資料や説明で『知る』だけではなく、自ら『体験』することで「織物」の特性を考えていただきました。
 
これらの知識を基盤として、積み重ね、ゆくゆくはお客様のお困りごとをお手伝いするような、
「この織物なら!」という提案につながったらと期待しています。

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