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|追加更新|虫ペタッと大判粘着シートをご紹介します。

開発チーム・藤田です。
本日は兵庫県農業試験場と4年の開発期間を経て、2021年に発売を開始しました『虫ペタッと大判粘着シート』をご紹介させていただきます。
 
水田や畑といった圃場まわりでの害虫対策にお困りの方。
特に近年に大量発生し被害を起こしているトビイロウンカの防除対策としてもお勧めしております。
 
こちらのコラムでは、設置した2か月間の捕虫状況の経過観察もあわせてご紹介します。
 
農業生産者さまにとっては、害虫の発生により農作物の病気が引き起こされることから常に害虫対策はしておきたいところ。
薬剤散布が一般的対策ではありますが、生産物の収穫タイミングに近づくと薬剤散布は難しくなります。
 
粘着シートは、薬剤を使用しない環境にやさしい害虫対策として使われます。
粘着シートは空中の微小害虫を誘引し、シート面で捉えることで捕殺するために使われますが、害虫のモニタリングとして主に使用されます。
※誘引効果とは、色により視覚的に粘着シートに虫を引き寄せる効果のことです。
 
モニタリングはそのエリア内における害虫の侵入・発生状況を把握することであり、害虫対策を行う上では必須項目です。
粘着シートでモニタリングすることで害虫の早期発見・早期対策が可能になるのです。
 
今回の『虫ペタッと大判粘着シート』は、その捕虫効果・設置のしやすさで通常の粘着シートと比べ大きな特長があります。
つづいて詳しくご説明させていただきます。
 
 

『虫ペタッと大判粘着シート』とは。

通常の粘着シートと比較して、『虫ペタッと大判粘着シート』には4つの大きな特長があります。

 特長1. 三次元構造 × 高い粘着力

『虫ペタッと大判粘着シート』は、三次元構造により一般のプラスチック製・紙製の粘着シートよりも高い誘引効果があります。
そもそも微小害虫は「エッジ効果」といい、虫は色彩の境目を目指して飛んでしまうという習性があります。
当シートは太い糸をタテ×ヨコに織ることにより、シート表面に織物特有の凹凸と色の濃淡が発生します。これが三次元構造です。
この三次元構造を利用した虫の誘引は、兵庫県立農林水産技術総合センターとの共同特許を申請済みの技術です。
シート自体の透光性により濃淡は更に明確になり、シート表面に色の境目が多く発生します。
微小害虫にしてみれば「思わず粘着シートに向かって飛んでしまう」という状況になるのです。
 
害虫をシートに誘引した後も、高い粘着力によりそのまま捕殺します。
設置状況により粘着性の保持力は変わりますが、3カ月~半年程度の使用に耐えられるよう試作を繰り返しました。
 

 特長2. 大判サイズ

通常の粘着シート40枚分となる大判サイズです。
45㎝ × 200㎝というシートの全面で設備内に侵入しようとする害虫・飛び交う害虫を捕殺します。
※50㎝ごとの加工が可能です。
 

 特長3. 設置のしやすさ

織物シートとなっているので軽く、柔軟性もあり、施設内の高所などへの設置がしやすいです。
シートの端にはハトメ加工があり、紐を通しての設置が可能です。シート両面に剥離紙が付いているので、設置の際の手の汚れ・べたつきによる煩わしさが軽減されるのも嬉しいところです。
 
 

トビイロウンカの防除対策として期待。

近年、異常気象による害虫の大量発生が全国各地で問題となっています。
『虫ペタッと大判粘着シート』は近年、農業生産者を悩ませるトビイロウンカの防除対策としても期待できます。
 
トビイロウンカは、体長5㎜ほどの小さなセミのような見た目の虫で、
ちょうど今頃の梅雨時期に中国大陸から飛来して秋ごろに国内でも多く発生します。
口針をイネの茎に刺し師管液を吸い取り、
水田の中でぽっかりと穴が開いたように稲が枯れる『坪枯れ』と呼ばれる被害を起こしています。
2020年はとくに西日本を中心に坪枯れ被害が発生しました。
2021年は西日本だけではなく東海以北にも被害の範囲が広がることが危惧されており、
各県で先手の封じ込め対策が検討されています。
 
病害虫対策においては「早期発見・早期防除」が鉄則です。
 
『虫ペタッと大判粘着シート』は大判サイズだからこそ、水田という広範囲の対策が必要な場所での効果も抜群です。
害虫モニタリングにより、早期にウンカ発生が初期段階で確認できれば薬剤散布などでの対策が可能です。
『虫ペタッと大判粘着シート』が甚大な被害をもたらす害虫の早期発見・早期対策のお役に立てればと考えてます。
 

捕虫状況の経過(2カ月)

2021年7月~9月の2カ月間、大阪府内の水田周りに『虫ペタッと大判粘着シート』を設置しました。
トビイロウンカのモニタリング用です。
 
‐ 2021/07/20:設置時
 
今回は200mではなく、100mのサイズにカットして使用しました。
設置作業は、園芸用の杭を地面に打ち込み、粘着シートのハトメに結束バンドを通しただけ。簡単に設置できました。
 
・通常の設置では東西南北の4方角に200㎝幅を1~2枚の設置をおすすめします。
・設置用支柱は26φmm以上がおすすめです。
 
‐ 2021/08/23:設置後1か月
 
設置から1か月が経過。4方角(東西南北)すべてのシートで多数の捕虫を確認できました。
モニタリングの対象となるトビイロウンカは同地区内ではほとんど発生しておらず、シート表面からも確認されませんでした。
シートに誘引された虫は、アザミウマ類が一番多く、次にキノコバエ、ショウジョウバエなどハエ類が続きました。
 
‐ 2021/09/29:設置後2か月
設置から2か月経過。シートの粘着力は設置時から変わらず。
2021年は7月~9月に台風が2回も通過しましたが、破れなどの破損はありませんでした。
 
モニタリング対象・トビイロウンカの捕虫は、8月と同様確認できませんでした。
実際この水田では刈り取りまでトビイロウンカの被害は発生しませんでした。
 
捕虫数・捕虫種では、青色と比較して黄色の方が多く見られました。
昆虫の種により、誘引される色・忌避される色は異なるので、どの虫をターゲットにするかで色を選びます。
トビイロウンカには黄色が適していることが、今回の観察からも分かります。
 

まとめ

『虫ペタッと大判粘着シート』は、総合的病害虫管理・IPM資材のひとつです。
 
害虫の発生をモニタリングし、早期発見・早期対策を行うことで薬剤の適切な使用タイミング・使用量に繋げます。
『虫ペタッと大判粘着シート』は色彩による害虫の誘引に加えて、三次元構造のシートで従来の粘着シートよりも誘引効果を高めました。
 
今回は水田での使用を中心にご紹介しましたが、農業の他、畜産・工場管理などでもご使用いただけます。
 
 
🚩 商品(IPM/粘着シート)についての詳しい情報【商品情報ページ

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