液垂れ防止コックで安全な作業場に。
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BIB共通専用部品・コック
プラスチックの内袋と段ボールの外装がセットになった業務用液体容器・BIB※は、調味料や洗剤、接着剤といった食品から化学品まで幅広い液体の輸送・保管に優れた業務用液体容器です。BIBの共通専用部品の「コック」は蛇口のような役割で、大容量のBIB容器から必要量の液体を適宜取り出すため、飲食店の厨房などの現場で使用されています。
一般的に使われる「汎用コック」の他、コックからの液垂れを防止する「マキシフローコック」があります。内容物や使用現場によりコックを使い分けます。
今回はコックをどのように使い分けているのか金沢卯辰山工芸工房の伊是名さんにお話を伺いました。
※BIBはバッグインボックスの略であり、柔らかい内袋に段ボールの外装をセットした業務用液体容器です。形状の選択肢が広く、幅広い用途でご利用いただいております。
染色現場でのBIBとコック
『金沢卯辰山工芸工房』は世界に誇る若い工芸家を育てる拠点として、陶芸工房・漆芸工房・染工房・金工工房・ガラス工房を運営されています。伊是名さんは染工房で技術研修者として、日々の制作活動・染色作業のなかで小泉製麻のBIBと併せて「汎用コック」「マキシフローコック」を使われています。
___『染色』とはどのような作業ですか?
『染色』は布に色を染み込ませて文様を表します。私の作品で使用する「染料」には、色を定着させるため「助剤(強アルカリ)」という液が必要です。染料で絵を描き、その上から助剤を塗ることを繰り返し作品を作り上げます。
___ 液体の保管に当社のBIBをお使いと伺いました。
助剤の保管に10ℓの容器を使ってます。
随時使いたいときに必要分をバロンボックス🄬から作業用のボウルに移したり、小容器に移したりします。バロンボックス🄬の「クリーンα」は酸素透過度が低いので、長期間保管しても劣化を避けることができます。それから、必要分の液を軽くコックをひねるだけで取り出せるので楽ちんです。
コックからの液垂れ
___ありがとうございます!…でも、「汎用コック」でお困りのことがあるとも伺いました。
それは、コックからの液垂れです。 使用後にノズル(筒)の中に残った液体が垂れて床が一部変色してしまっています。
コックの先に装着するキャップ(ダストキャップ)をはめても、そこからあふれ出て、知らぬ間に床にたまってしまうのです。 私のエプロンも黒ずんでいる箇所がいくつかありますが、これは作業中に付けてしまったり、コックで移し替えるときに飛んでしまった痕なんです。
助剤は強アルカリなので付着すると変色したり、皮膚への強い刺激になります。ヌメリが強い液なので、作業中に滑り転倒してしまい作業途中の作品を台無しにすることが一番怖いです。床掃除を念入りにしたり、液を使わない時はコックの面を上にBIBを置いたりします。
___液垂れ防止のために日々工夫されてるんですね。
ただ、作業途中にコック面を上に向けるのを忘れてしまったり、BIBの上にちょっとした物を置いてしまったりで…なかなか完璧な対策はできていませんでした。そんな時に染料卸の田中直染料店さんから『マキシフローコック』をご紹介いただきました。
液垂れ防止と飛沫防止に
___マキシフローコック。液垂れ防止のためのコックですね。
使い始めて1年ぐらいです。圧倒的な使いやすさを感じています。
___「圧倒的な使いやすさ」ですか!どのような点で?
まず、「液垂れ防止コック」とあるだけあって、「汎用コック」と比べ全然漏れません。
漏れないことで作業場の安全性が上がりました。コックからボウルに移すとき、汎用コックだと内容液が少なくなると水飛沫が起こりやすいんです。エプロンをしているので服に飛ぶ程度は良いとして、顔にかかるのは…ちょっと嫌ですね。体質によってはひどく肌荒れしますし、染色をはじめたばかりの方はゴーグルで目を保護していたりします。「マキシフローコック」だとノズル部分の経口が大きいからか、スムーズに液が出てきて飛沫が少ないです。
___それはお役に立ててよかったです。ただ、汎用コックも継続して使われているんですよね?
そうです。マキシフローコックはノズルが太いので、ペットボトルに液を移し替えたいときにはコックの細い汎用コックを使っています。
あと、マキシフローコックはコックを回すときにギュッと固いんです。この固さで液垂れを防止しているんだと考えると仕方ないのですが、液垂れをそこまで心配しなくても良い内用液なら汎用コックの方が使いやすいです。
内用液でコックを使い分ける
___汎用コックは「多くの場面で使いやすいコック」となりそうですが、マキシフローコックはどうですか?
そうですね…私たちのように「体に直接触れさせたくない薬剤を使われる方」とか、「使用頻度の高い液体を小出しに使われる方」にはピッタリじゃないでしょうか。
うまく道具を使い分けることで、効率性も安全性も上がるのでこれからも作品作りに取り組んでいきたいです。
汎用コックとマキシフローコック
小泉製麻では汎用コックを『どんな場面でも汎用的にご利用いただけるコック』として、マキシフローコックを『液垂れ防止ができるコック』として販売しております。
正常にコックを装着し、開閉レバーを適切に操作しても、コックからの「液垂れ」は起こりえます。原因のひとつは、コックのノズルの内壁に残った液体が時間の経過で垂れてきてしまうことです。
汎用コックとマキシフローコックの大きな違いはノズル内の「稼働シール」の有無です。
マキシフローコックの開閉レバーをひねると、稼働シールがノズルの内部の上部から排出口先端まで動きます。これにより、ノズルの内壁に残った液を押出します。マキシフローコックが汎用コックに比べレバーの操作に固さを感じさせるのは、稼働シールとノズルの内壁との摩擦が大きいからです。稼働シールの上から下への動きにより、ノズル内に残液を許さず液垂れを防止します。
更に、ノズル排出口先端の小さな凸部分でしっかり固定し、未使用時に稼働シールが緩むことによる液垂れの可能性を下げます。
使用商品
マキシフローコック
・ノズル口径: φ18mm
・液体容器のスパウト部に装着し、液体の小分け時に使用します。
・汎用コックと比べ、ノズル先からの液垂れを防止します。
・小泉製麻取り扱いのすべての液体容器(バロンボックス🄬シリーズ・スパウトバッグ)で使用できます。
※「バロンボックス」は小泉製麻の登録商標です。
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広いラインナップでお客様にとっての最適な容器と使用方法をご提案します。
[営業担当者のコメント] 小泉製麻・営業 S.K
当社は「バロンボックス🄬」や「スパウトバッグ」といった液体容器を快適にご使用いただけるよう、コック、ノズル、ディスペンサーポンプなどの専用部品を多数ラインナップしております。部品はお客様のご使用環境・方法によって異なるため「どんな液体を、どのようにして使用するのか」をお聞かせいただき、お客様にベストな部品をご提案しております。
また、当社は積極的に新しい部品の開発にも取り組んできました。「こんな部品があったら容器がもっと使いやすくなる」というご要望を日々のお客様との会話の中でお聞きすることを大切にしています。