CASE STUDYお客様事例

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バロンボックス®スクエアマチがあるフィルム製BIBでプラスチック量をぐっと削減

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岩手県の県北「道の駅おおの」を数百メートル北上すると、大きく広がる高原の中に赤い屋根の工場が見えてきます。
酪農家が自宅で楽しんでいる生乳本来の味を提供する牛乳・乳製品工場「おおのミルク工房」は、酪農家から近い場所に工場をおき、愛情いっぱいに育てられた牛たちから搾った良質なミルクを新鮮なうちに加工します。一般家庭向けに加えて業務・加工用の乳製品を製造し、「酪農家の味を皆にも飲んでもらいたい」という『ゆめ』を込めた「ゆめ牛乳」や「ゆめヨーグルト」などの「ゆめ」シリーズが人気です。

マチがあるフィルム製BIB「バロンボックス®スクエア」

「バロンボックス®スクエア」は業務用液体容器・BIB※の一つで、成型タイプのクリーンとフィルム製ピロータイプのソフトのいいとこどりで誕生しました。

スクエアの上下にあるマチは、容器の使用前と廃棄時は平たくコンパクトでありながら液を充填すると立体形状に変え、在庫・充填・輸送・廃棄・環境において利点を持ちます。

 

今回、環境配慮を目的に成型タイプBIBから『スクエア』へ切り替えられたと聞き、その背景や今後の課題についておおのミルク工房さまにお話を伺いました。

 

※BIBはバッグインボックスの略であり、柔らかい内袋に段ボールの個装ケースを組み合わせた業務用液体容器です。

※おおのミルク工房さまでは、段ボールの個装ケースではなく、クレートと呼ばれるプラスチックの通い箱を使用しています。

環境意識の高まりを背景に容器・包材の樹脂量を減らす取り組みを

___以前は成型タイプのBIBを使用されていたようですが、どのような経緯で『スクエア』を採用されたのですか?

 

業務用の牛乳製造を始めた当初から20LのBIBを使用していましたが、ユーザーさんから「環境配慮の取り組みとして、容器・包材の樹脂量を減らすことができないか?」と相談を受けたのがきっかけでした。

我々も環境配慮に何か取り組みたいと考えていたタイミングで、1tコンテナの使用や、容量の変更、副資材の変更など色々と検討を重ねました。販売店さんより提案いただいた『スクエア』は、コスト面、使い勝手の面なども良く、容量20Lはそのままで、容器形状を変更するに至りました。

容器の立体形状へのこだわり

___樹脂量を減らすために成型タイプからフィルムに変更される際に、ピロー形状の『ソフト』は検討されなかったのでしょうか?

 

そうですね、ピロータイプは以前使用していた成型タイプの充填機械の改造を必要とするため、検討していませんでした。充填機を改造しないあるいは軽微な変更で済む立体のキューブ形状にこだわっていたため、フィルム製で樹脂量が少なく、液を充填すれば立体形状になる『スクエア』に当初から絞っていました。

在庫スペース・荷受け作業・納入頻度の変化

___在庫場所や荷下ろしの作業について何か変化はありましたか?

 

成型タイプと比べ、圧倒的に資材が置けるスペースが増えました。あとは、1日の充填作業で『スクエア20L』を約3ケース(300枚)使用するのですが、在庫保管場所から少し離れた充填現場へ容器を運ぶ往復回数が減ったのがとても良かった です。

 

___荷受けの際に少し困ったこともあったとか?

 

そうなんです、『スクエア』の納品は運送コストの兼ね合いで、180ケース(18,000枚)の4tチャーター一括納品で一回の納入量が多いんです。すぐに使用しない120~140ケースは外部倉庫へ移動させる必要があり、荷下ろしの際の手間が増えてしまいました。この点は今後より効率よくできないか、課題のひとつだと考えています。

 

___荷受けにかかる時間もかなり違いますか??

 

そうですね。成型タイプを使用していた時は毎週15ケース(100個/箱)の納品頻度で、30分程度で荷下ろしが完了していました。季節商品のため夏場は量が減り、6ケース/週の納品頻度だったので、荷受けにかかる時間は冬場の半分程度でした。

対してスクエアは、180ケースを約3-4ヶ月に1回の頻度で納品しており1回の荷受けの時間は約2時間。詰み下ろした後、外部倉庫に移動させる時間も必要で、1回の納入量が増えたことで荷受けに関しては以前よりも時間がかかっています。ただ、荷受け時間を3カ月の合計時間で比べると、『スクエア』の方が短いはずなので、1回で時間がかかるか、数回に分散しているか、という違いだと思います。

充填時の作業性

___充填作業の方法で変わった部分はありますか?

 

大きな変化はありません。

充填機のネックガイド(容器注出口保持部分)、ネックガイド~秤までの高さなどは以前と同じです。成型とフィルムで比較しても特に泡立ち加減は変わりないです。ただ充填時間は、しっかり底が平らに展開する成型タイプの『クリーン』の方が若干早かったかな。

スクエアをエアーで展開してから充填しているので、牛乳が容器のしわで跳ねたり泡立ったりすることが時々ありますね。ただ、充填後、フィルムタイプの『スクエア』の方が泡消しは簡単にできます。スクエアは自立しないので充填時少し扱いづらかったものの、慣れると充填スピードも変わりなく、現場では特に問題ないとの認識です。

ただ、もっと安定して効率よく作業するために、充填機のネックガイドを『スクエア』に合わせた形状変更とクレート内充填するためにネックガイド~秤までの高さの調整を予定しています。

変更後のお客様からの反応や効果

___ユーザーさんからの反応はどのようなものがありましたか?

 

一番好評いただいたのは、廃棄の面でプラスチックゴミの量が減り、廃棄にかかるコストが削減できたことでしょうか。お客様では成型タイプと比較して一年あたり約3.5tのプラスチックごみ量の削減になっています。

また、使用感についても、個装ケースから内袋を取り出す際のハンドリングが良くなった、との声がありました。

 

___今後の課題や取り組んでいきたいことなどはありますか?

 

充填時の不安定さを、充填方法の工夫と充填機の調整で解決したいと考えています。また、現在は成型タイプの10Lを使用している他の商品がいくつかあるため、『スクエア』への切替えを検討していきたいです。

今後ますます環境に配慮した商品づくりを意識しつつも、トータルコストや充填・梱包作業の効率なども考えていかねばなりません。お客様にも喜んでもらえて、作業する現場の人達も使いやすいものになるよう試行錯誤しながら商品づくりをしていきたいですね。

 

 
 
 
 

使用商品

バロンボックス®スクエアマチがあるフィルム製BIB

・小泉製麻の液体容器(バロンボックス🄬シリーズ・スパウトバッグ)のひとつ。

・容器の上下にマチがあるフィルム製BIBで、使用前と使用後は平たくコンパクトに、液体を充填すると立体形状になる。

 

※「バロンボックス」は小泉製麻の登録商標です。

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お客様ごとにベストマッチな容器をご提案します。

[営業担当者のコメント] 小泉製麻・営業 隈田原くまたばら

世界には多種多様な容器がありますが、一人のお客様にとってもっとも合う容器はどんな容器でしょうか?
当社ではお客様へのヒアリングを重ねて、容器を納入してから在庫・充填・保管・エンドユーザー様での使用・廃棄を通してメリットを最大に享受できる、お客様にとって最もコストパフォーマンスの高い容器をご提案します。
標準仕様品もそうでないものも、お客様の理想の容器についてぜひご相談ください。